🎇人気の海外株投信🎇テーマ型以外のファンドも健闘 🌱

🎇投資信託市場で「海外株式型ファンド」にマネーが流れ込んでいる。

🎇主な受け皿となっているのが将来成長が予想される特定の分野に投資対象を絞った「テーマ型ファンド」だ。

🎆 華やかで分かりやすいとして投資家の人気は根強い。

🌱一方で、金融庁はテーマ型ファンドを「乗り換え営業」の象徴として問題視しており、業界ではテーマ型ではないファンドの販売に力を入れる動きも出ている。

テーマ型とそうでないファンド、それぞれのパフォーマンスなどを比較した。

■海外株式型に資金流入が加速

過去1年間、投信市場では海外株式型ファンドに3.8兆円の資金が流入した。

市場全体(上場投資信託=ETF=を除く追加型株式投信)への年間資金流入額4.6兆円の8割以上を占めた。

米長期金利の上昇や世界経済の好調を背景に、それまで人気だった海外不動産投信(REIT)型などから資金シフトが加速したとみられる。

海外株式型の売れ筋は「人工知能(AI)」「ロボット」「スマートカー」「次世代通信規格(5G)」「バイオテクノロジー」などのテーマ型ファンドだ。

テーマ型ファンドは投資家が将来の成長性をイメージしやすいために人気化し、資金流入が拡大する傾向がある。

海外株式型の年間資金流入額の内訳を見ても、テーマ型は1.9兆円と最も多い。

半面、テーマ型は人気の高さゆえ金融機関が手数料稼ぎのために顧客に頻繁に投信を売買させる乗り換え営業の象徴となってきた。

金融庁は金融機関に「顧客本位の業務運営」を求めており、こうした行為は問題視されるようになった。

金融機関はテーマ型ではないファンドの販売にも注力しつつある。

■テーマ型ではないファンドの販売に力

例えば、みずほ証券は「長期の世界分散投資」を理念に、テーマ型ではない海外株式型ファンドを全国の営業担当者が継続的に販売している。

同社がコア(中核)ファンドに据えて販売した「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界>」「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド<愛称:未来の世界(新興国)>」は純資産残高が大幅に増加している。

野村証券もこうしたファンドの販売に力を入れている。

販売額が多い「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」や「フィデリティ・米国株式ファンド」は米国株を対象としているが、テーマ型ファンドのような特定分野に投資するファンドではない。

テーマ型ではないファンドの年間資金流入額は、テーマ型には及ばないとはいえ、1.3兆円(投資地域を限定したタイプを除く)に達する。

運用成績も悪くない。海外株式型ファンド全体を対象としてテーマ型とそうでないファンドの成績を比較すると、過去2年ではテーマ型のほうがパフォーマンスはいいが、そうでないタイプも健闘している。

同期間のテーマ型ファンドは「AI」「ロボット」「IoT(モノのインターネット化)」「フィンテック(金融と技術の融合)」などIT(情報技術)をテーマにしたファンドが多く、

「GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)」などの米大手IT株の値上がりが運用成績にプラスに寄与した。

一方で、テーマ型でないタイプも米国経済の成長期待を手掛かりに世界的に株高が進み、好成績を収めている。

■資金流入額、騰落率で3位に入る

ファンドの年間資金流入ランキングを見ると、トップは「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」の3283億円、2位は「モビリティ・イノベーション・ファンド」の3127億円で、いずれもテーマ型だった。

一方、3位は「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド<未来の世界(新興国)>」の2642億円で、こちらはテーマ型ではないファンドだった。

上位20ファンドの年間騰落率を見ても、テーマ型ではないファンドの成績は見劣りしない。

トップは「グローバル・フィンテック株式ファンド」の26.84%、

2位は「netWIN ゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)」の24.63%で、いずれもテーマ型ファンドだったが、

3位はテーマ型でない「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<未来の世界>」の22.54%だった。

先進国株の代表的な指数である「MSCIコクサイ・インデックス(円ベース)」の年間騰落率が約12%なので、これらのファンドの運用成績は評価できる。

■価格変動リスクは相対的に小さい

注目されるのは価格変動リスクの差だ。海外株式型ファンド全体を対象とするリスク値(QUICK独自計算値)はテーマ型の17.1%に対して、そうでないタイプは13.8%と小さい。

テーマ型は米大手IT株を対象としたファンドが多く、投資する地域や業種が偏り、価格変動リスクが大きくなったといえる。

テーマ型でないタイプはグローバルな投資をしており、分散投資効果によりリスクが相対的に小さくなったようだ。

テーマ型は販売が一巡すると資金流入が急速に細り、人気が一過性で終わるケースもある。

2015年後半には「バイオテクノロジー」をテーマとしたファンドが人気化したが、1年たたずしてブームが去ったたこともあった。

米大手IT株ブームは当面続く可能性があるが、集中投資の結果、運用成績が大きく振れるであろう点には注意が必要だ。

一方、テーマ型ではないファンドは一見地味だ。

テーマ型のような華やかで分かりやすい成長ストーリーはないので、金融機関の営業担当者は投資家に売り込む場合、

世界経済の状況やマーケットの動向などについてきちんと理解してもらうよう努力しているという。

派手さはなくても成績が良好なファンドは存在する。投信選びの際にはこうしたファンドにも目を向けてみてはいかがだろうか。

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