証券会社がひた隠す米国債投資法が話題になっています❕❕

ゴールドマン・サックスでマネージング・ディレクターを務めていた杉山暢達氏が刊行した『証券会社がひた隠す米国債投資法』が話題になっています。

☁なんでも、米国債のようないわゆる「ゼロクーポン債(利金がないかわりに額面金額より安く購入できる債券)」を販売しても、手数料を稼ぐことができないからその認知度が上がってこないというのです。今回は本書より米国債のメリットについて紹介してもらいます。

米国債は購入時に利回りが確定する

🌈米国債は購入時に利回りが確定します。正確には、購入時に利息分を差し引いた価格(額面金額を下回る)で購入できるため、事前にいくらもらえるか(償還時に返還される額面金額)、そしていくらの利益がでるか(額面金額-購入価格)が明らかになります。

☁株や投資信託、あるいは為替取引(FXなど)であれば、購入時に売却後の価格が明らかになることはありません。

⛅その後の価格変化をチェックして、売却に適した時期を探る必要があります。それだけ労力と時間をかけなければならいのです。

☁投資に慣れている人ならそれでもいいのですが、普段からあまり投資に馴染みがない人の場合、そのための負担は重荷となってしまいます。

⛅そうであれば、事前に売却時の価格が分かってしまう方が投資しやすいでしょう。

⛅たとえば、米国ゼロクーポン債野村證券の窓口で購入する場合を考えてみましょう。

☁ 28年4カ月物の米国ゼロクーポン債は、購入単価が「45.52」となっています(2017年10月時点)。つまり額面金額を1万ドルにしたい場合、4552ドルで購入できるということです。

☁これが割引債と呼ばれる所以です。額面金額、要するに28年4カ月後にもらえる金額は1万ドルですが、購入時は「1万ドル×45.52%=4552ドル」で買えてしまう。それだけ事前に利息分が差し引かれ、額面金額を大きく下回る価格で販売しているということです。

☁ちなみに、この場合の利回りを計算すると、「2.790%」となります。安全に運用できて、かつ3%近くの利回りが購入時に確定しています。

⛅これだけ分かりやすく、しかも安心して購入できる金融商品は、他にはありません。

 

🌈 米国債の利回りはどう決まるのか? 

⛅30年後にもらえる金額が確定しているということは、購入時に、リターンがフィックスしてしまっているということです。投資経験がある方にとって、このインパクトはかなり大きいものだと思います。

ところで、米国債の利回りはどのようにして決まるのでしょうか。

米国債は絶えず市場で取引されており、その利回りは常に変化しています。

☁したがって具体的には償還日ごとに購入単価と利回りが決まります。

☁たとえば、野村證券で1万ドルの米国ゼロクーポン債を購入した場合は、以下の通りです。残存とは、償還日までの期間を意味しています。

👉 2017年10月時点

 残存   購入単価  利回り(%)

・21年7カ月  56.86   2.630

・22年4カ月  55.31   2.660

・24年4カ月  51.67   2.730

・26年4カ月  48.43   2.770

・28年4カ月  45.52   2.790

 

金利が変動することによって、これらの数値も少しずつ変わっていきます。ただし、特別なケースを除き、利回りや価格が日々大きく動くことは考えにくいため、購入するタイミングについてはそれほど深く考える必要はないでしょう。

⛅むしろ、いつから始めるかの方が大事です。老後のことを考えると、できるだけ早くスタートしたほうが有利です。期間が短ければそれだけ得られる利回りも少なくなってしまいます。

☁最大で満期日までの期間は30年ほど

⛅ 私は30年物の米国ゼロクーポン債をお勧めしていますが、証券会社によっては、必ずしも用意しているとは限りません。世界中で販売されている米国債を、すべての証券会社が保有しているわけではないためです。

☁そのため、野村證券の場合であれば、28年4カ月物が最長となっています(2017年10月)。

☁どこの証券会社で米国債を購入するにしても、期間が最長のものを確認したうえで、検討した方がいいでしょう。

⛅ 目安としては、最大で30年物があるということ。そして、その多くはぴったり30年というわけではないため、注意してください。いずれにしても、満期日さえきちんと確認しておけば、もらいそびれることはありません。

☁注文自体も、担当者に電話するだけで完了します。購入時の単価や利回りについても、電話で確認しておくと便利です。もちろん、証券会社によってはインターネット上でも確認できます。

☁元本割れのリスクもほぼありません。ほぼと書いたのは、将来想定を遥かに超える激烈な円高局面があった場合には元本割れのリスクがあるからです。

☁ 具体的には現状30年物米国ゼロクーポン債への投資の場合、償還時におおよそ1ドル50円以下の円高になった場合に元本割れする可能性はあります。

⛅ また、発行体であるアメリカが破綻した場合も元本割れするリスクはあるでしょう。しかし万が一、アメリカが破綻しそうなときは、むしろ世界中の国々が危機になっていることでしょう。

⛅現実問題として、そのような事態まで想定する必要はないものと考えています。

米国債によって30年後の生活を固めておく。きちんと継続していけば、30年後の生活がきっと楽しみになるはずです。

☁〈『証券会社がひた隠す米国債投資法』より構成〉☁